いっそおかしな妄想まで付き合ってくれ

関ジャニ∞が大大大好き。丸山くんにたらしこまれたい。

『窮鼠はチーズの夢を見る』を観た

やっと先日観てきました!窮鼠はチーズの夢を見る。感想は熱いうちに書け。感想というかもはや備忘録。箇条書きで。

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・冒頭、『大倉さんのおしりが素敵だな』という感想が頭のほとんどを占めた。私は大倉さんのおしりが好きだ(声高々)。

 

・恭一と今ヶ瀬の出会いがあまりにもナチュラルですんなり物語に入れたのが良かった。

 

・千佳子に別れを切り出されるシーン、恭一の表情が全然動揺してなくて流され侍の真骨頂を見た気がした。

 

・屋上で乳首当てゲームをしてわちゃわちゃする2人、小学生かよ!と思う程くだらなくて可愛くて面白すぎて声を出して笑ってしまった。っていうかあのシーンを目撃してしまったおばちゃんは何かのフラグかと思ったら何にもなかった。あれが所謂世間の目ということだろうか。

 

・恭一が自分の家に今ヶ瀬を上げる時、ドアノブが閉まる描写が何回か出てきて印象的だった。あれが恭一があっちの世界に踏み込むスイッチの切り替えというか、恭一と今ヶ瀬だけの世界線というか、そんな感じが良かったですね。

 

・「俺はお前を選べないよ」と言う恭一に、「うん」と返答した今ヶ瀬の表情が素晴らしかった。守りたい。夏生先輩と今ヶ瀬のキャットファイト最高だったな。自分と同じ飲み物を恭一が頼んだからって無邪気に喜んで夏生先輩にマウント取る今ヶ瀬が可愛すぎた。守りたい。

 

・恭一と今ヶ瀬が初めて致すシーン、今ヶ瀬が見ていた映画のワンシーンのセリフと状況をリンクさせる手法、上手い、上手すぎるよ...!!

 

・もう、たまきが出てきた時点で、次はこいつだなピンと来るよね。いきなり常務が亡くなったのは急展開だなーと突っ込まざるを得ないけど、絶対この状況なら恭一はたまきに優しくするなって皆思ったのでは?観客にそれだけのキャラクター像を植え付けた脚本の妙と、大倉さんの演技の説得力よ。

 

・今ヶ瀬が誕生日にボタンを付けていたワイシャツ、たぶん北京ダックデートに着てたやつですよね?そんなにウキウキしてたのに、その前にたまきに会ってしまったから今ヶ瀬はモヤッただろうなと想像してつらい。誕生日の0時ピッタリにワインをプレゼントしちゃうところや、「来年」というパワーワードを何の意味もなく出してしまったりするところも含め、恭一許すまじ。

 

・別れ話から海を眺めるシーン、お互いがお互いを想いやった結果がこれで、もうそこには愛しかないじゃん??恭一⇔今ヶ瀬じゃん??と思って胸がぎゅーっとなった。私はこのシーンが1番好きかもしれない。

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・恭一がゲイバーに行って号泣するシーン、これは自分はそちらの世界の人(お仲間)にはなれないと気付いたからか、好きになった人がたまたま男だった(性別は関係ない)と気付いたからか、それとも今ヶ瀬じゃないとダメだと気付いたからかはちょっとわからなかった。でも恭一が今ヶ瀬を「例外」として捉えた転換期はここかなと私は思っています。

 

・たまきが今ヶ瀬のライターを見つけてしまったことから、恭一が今ヶ瀬に「要らない」と言った後最低1回は恭一の家に来ているわけで、いつの間に復縁したんだ??となったけど、よくよく考えたら「(愛人として)要らない。(愛人じゃない人として傍にいてほしい)」という意味なんだろうなと。あそこは空白期間があって想像し放題なので、私はそう解釈します。2回目に致した時に、上下(ソフトに言っておきます)逆転していたところも良かったです。

 

・恭一がたまきに別れを告げるシーン、暗いシーンなのに店内がすごく明るくて、恭一の晴れ晴れとした心を表してるんだろうけど、たまき目線で見るとつらすぎるな...と思った。(でも既に私はこの時点で今ヶ瀬ルート応援者なので「よっしゃ!!行っけ~~~!!」って感じだったけど)

 

・最後に恭一が灰皿を洗うシーンと、恭一との別れ話の少し前に今ヶ瀬がシンクを洗うシーン、どちらも背中を映しているんだけど、今ヶ瀬を待つという恭一の決意と、恭一には自分じゃないと思ってしまった今ヶ瀬の絶望との対比なんだな。唸る。男は背中で語るってやつ。

 

・全体的に光の使い方が素敵だなと思った。恭一と今ヶ瀬のシーンは大体夜だし、部屋の明かりも暗い。一方、千佳子やたまきとのシーンの画面は明るい。恭一の心の内というか、人に見られてもいい部分と、人にはあまり見せたくない部分・自分でもよくわからない部分を上手く表してるな~と思った。海辺のシーンは夜明け前の太陽が少し出かけている時で、2人の関係が微妙に変わっていく状況を表しているようだった。最後、眩しすぎる日差しの中、今ヶ瀬がよく座っていた丸椅子を日向に持ってきて微笑む恭一は、今ヶ瀬とちゃんと向き合って生きていくと決めたんだなと感じて(この時の大倉さんの表情が素敵だった)泣いてしまった。ハッピーエンドというわけじゃないけど、この2人はこうやってくっついて離れてを続けながら生きていてほしいなと願わずにはいられない。

 

・恭一に関しては、初めはただのクズ男だなと思って観ていた。そして人に寛大すぎる。今ヶ瀬が自分のパンツ履いてたり携帯見てたり自転車盗まれたりしてるのによく普通にしてられるな。今ヶ瀬に迫られた時も受け入れちゃってるし。本当に嫌だったら殴り飛ばしてでも抵抗すればいいし。逆に尊敬する。原作をあえて見ずに映画を観たのですが、恭一には流され侍になるきっかけというか過去のトラウマでもあるんですかね...??それが最後は自分の意思を周りに伝えることができるヤツに成長して見直した(上から)。でも自我がダメな方向に出ちゃったというか、たまきが泊まっていかないって言ったらあからさまに早く帰らせて今ヶ瀬を連れ込んだり、自分が選んだカーテンなのにそれさえも忘れてダサい言ってるとあたりは心底クズ。最後は追いかけんのかい!と思ったけど、恭一は絶対にしないだろう。

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窮鼠は間違いなく大倉忠義の代表作になったなと思います。正直大倉さんの映画って発表の段階から期待できないなってものが多い中(期待したのは大奥だけかもしれない...申し訳ない...大倉さんは全く悪くないよ...)、窮鼠はどう考えたって期待しかなくて、本当に公開を楽しみにしていたのですが、その期待を遥かに越えてきた。たしか関ジャニ∞が色々あった時期にこの映画を撮っていたはずなのだけど、彼なりの覚悟と意地を感じ、グッときた。大倉さんにはキラキラした役ではなく、こういうジトっとした役をこれからもやってもらいたい。藤原竜也に次ぐクズ役請負俳優でも可。あと、恭一から大倉忠義くんが垣間見えるところがあって個人的にはキュンポイントでした。

 

・今ヶ瀬は見ていてずっと苦しかったな。なんであんなに好きでいれるんだろうって。恭一から貰った生まれ年のワインを「なくなっちゃうから開けない」と言ってぎゅーっとするところが1番辛かった。私には好きすぎて無理みたいな経験がないので(関ジャニ∞には抱いています(笑))、羨ましいなとも思った。今ヶ瀬も早く覚悟決めたら?と思ってしまうけど、性の対象を変える恭一とは状況が違うし、思ってもいなかったこと(自分にベクトルが向けられること)が起きたり、恭一のこれからのこととか考えてしまうと踏み切れないのもわからなくもない。だから愛人ポジに逃げるんだと思う。恭一が女作ったら今ヶ瀬は戻ってくると思うよ。それを知ってて恭一はあえてたまきを傍に置いたと解釈しています。例外を知って今までの振る舞いを変えた恭一に今ヶ瀬はどう答えるのか。ここを描写しなかったところはむず痒いですが、正解だと思います。物語が終わった時点では、窮鼠(今ヶ瀬)はチーズ(恭一)の夢を見るなのかなと考察。

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あとは、成田凌くん恐るべしってことです。何だあの儚くてアンニュイな感じ。顔小さすぎ脚長すぎロング丈似合いすぎ。大倉さんと並ぶと成田くんの方が背が高いというのも良かったですね。成田くんは恭一か今ヶ瀬のどちらかでオファーしたと聞いたので、恭一verも見てみたかったな。

 

最後に、私自身B●の絡み描写が得意ではなく、観る前は大丈夫かなと不安に思っていたのですが、画面が美しすぎたのかお話に入り込んでいたからか全然平気だった。そういった先入観がある自分も偏ってるんだろうなと思った。でも音は生々しいな~と感じた(笑) 愛や恋や性についていろいろと考えさせられた映画でした。次は原作本を読んでから観に行こう。